地図で読む戦争の時代 描かれた日本、描かれなかった日本
「地形図を作り始めたのは、どの国でもたいてい陸軍である。もちろん海図は海軍が作った。陸であれ海であれ、国を守るために正確な地図が必要であることは当然である。しかし一方で、他国を侵略するにも、先立つものは地図であった。」(本書「はじめに」より)
地図から日本の歩みが立体的に浮かび上がる。
軍港や飛行場などの軍用地、重要な工場や発電所、ダム、鉄道操車場といった場所の地図は、敵国の目から隠すために、ときに別のものとして描かれたり、まったくの空白とされることもあった。
本書では、さまざまな用途や時代の地図をもとに、日本がかかわった「戦争」の痕跡をさぐっていく。
■目次
・地図に表された戦争の傷痕
・植民地と領土を地図に見る
・地図が隠したもの 秘匿される地図
・軍事施設はその後どうなったか
著者:今尾恵介
出版社:白水社
サイズ:四六
ページ数:263
発行年:2011.04
