
ルネサンス庭園の精神史 権力と知と美のメディア空間
初期近代イタリアを彩る数々の名苑奇園の内に、当時の自然観や美学、哲学、科学、工学が混淆する創造的瞬間を見る、新しい文化史。ボッティチェッリ「春」に描かれたのは、実在の庭だったのか。博物知識の集積場にして、美術品の展覧スペース、政治的なプロパガンダ装置--初期近代イタリアを彩る数々の名苑奇園の内に、当時の自然観や美学、哲学、科学、工学が混淆する創造的瞬間を見る、新しい文化史。図版多数収録。
■目次
・序 イタリア・ルネサンス庭園史の射程
・第一章 古代・中世の庭園文化
・第二章 ルネサンスにおける風景の発見
・第三章 メディチ家の初期のヴィッラ庭園
・第四章 天才ドナート・ブラマンテの造園革命とその影響
・第五章 象徴化するランドスケープ ラッファエッロの夢
・第六章 庭園に再現された地誌 庭を読む視点の誕生
・第七章 コレクション空間としての庭園 「庭の掟」と植物園の世界
・第八章 黄金時代 ヴィッラ・デステとヴィッラ・ランテ
・第九章 マニエリスム庭園の極北 グロッタ・グランデとプラトリーノ
・結び 終わらない宴
・あとがき 言の葉が舞う庭
・図版出典
・註と典拠
・事項索引
・人名索引
著者:桑木野幸司
出版社:白水社
サイズ:A5
ページ数:388
発行年:2019.07