カラー版 建築家は住宅で何を考えているのか
施主の要求はもとより、敷地や予算など多くの条件の下で、建築家たちが表現しようとするものとは。一般の人々にとって「建築」というものへの関心や理解が深まり、家族のあり方が多様化した現代で、住宅とはどのように生まれ、どのような役割を果たしているのか。これからの住宅にとって鍵となる10のテーマに沿って、豊富なカラー写真と図面とともに、41の作品を紹介。「家」にこめられた建築家の意思を探る。
■目次
・理念なき住宅に明日はない 安藤忠雄
・建築家が考える住宅 難波和彦
・01 家族像とプランニング
箱の家001 難波和彦/一室空間住居
葛飾の住宅 山本理顕/プランが家族を決める
NT 渡辺真理+木下庸子 設計組織ADH/比較家族の住まい
スペースブロック上新庄 小嶋一浩/ポーラス(多孔質)な集住体
・02 ライフスタイル
屋根の家 手塚貴晴+手塚由比、池田昌弘/生活空間としての屋根の可能性
上原の家 みかんぐみ/本棚の家
森山邸 西沢立衛/10個の箱に解体された住宅
調布の集合住宅A・B 西沢大良/都市との関わり
・03 集住/かたち
欅ハウス 花田勝敬/コーポラティブハウスの可能性
熊本県営保田窪第一団地 山本理顕/家族のかたち
MESH 千葉学/生活のインフラ
東雲キャナルコート CODAN2街区 伊東豊雄/個に解体された集住体
・04 街/風景
egota house A 坂本一成/空き地の配置
ミニ・ハウス 塚本由晴+貝島桃代 アトリエワン/小さいことの可能性
T-set 千葉学/空き地が生み出す風景
日本橋の家 岸和郎/現代版町家
・05 工業化と商品化
OMNI QUARTER 北山恒/都心住居の未来形
Be/412g22 秋山東一/工業生産化とオープン商品化
船橋のミニ戸建て開発C・D棟 篠原聡子/建築家版ミニ開発の可能性
桜上水の集合住宅Hi-ROOMS桜上水A・B 谷内田章夫/賃貸集合住宅の新たな展開
・06 リノベーションの可能性
「ゼンカイ」ハウス 宮本佳明/日本的リノベーションへの挑戦
アビターレ表参道 堀部安嗣/時間のリノベーション
RE-KNOW 東日本編 馬場正尊 Open A Ltd./リノベーション的視点
鎗屋アパートメント 中谷ノボル/コンバージョン
・07 エコロジカルな住宅
相模原の家 野沢正光/困難な全体
アシタノイエ 小泉雅生 小泉アトリエ+メジロスタジオ/生活の場をつくる
ニラハウス 藤森照信+大嶋信道/緑化住宅
高知・本山町の家 小玉祐一郎/パッシブ・ソーラーの原理
・08 素材/構法
箱の家083 難波和彦/アルミ
紙の家 坂茂/紙管
PLASTIC HOUSE 隈研吾/プラスチック
Springtecture びわ 遠藤秀平/コルゲート
・09 ちいさな家
梅林の家 妹島和世/圧縮された家
T house 藤本壮介/壁の森
江東の住宅 佐藤光彦/敷地と時間の分割
ナチュラルエリップス 遠藤政樹+池田昌弘/擬装する家
・10 住みつづける家
世田谷村 石山修武/未完成の家
住居No.22 内藤廣/記憶を重ねていく家
塔の家 東孝光/開かれた塔
住吉の長屋 安藤忠雄/生きられた家
ヒルサイドテラス 槇文彦/街並みの生成
・むすびとして 住宅が担うべきもの 千葉学
著者:東京大学建築デザイン研究室、難波和彦、千葉学、山代悟
出版社:PHP研究所
サイズ:新書
ページ数:302
発行年:2008.09
