
トリンキュロ 思考としての家具
「イスを扱うことは見えない床・壁・天井を扱うこと」。「人の行動や身振りと物の結びつきを透かし見ること」--「空間派」倉俣史朗に対するに「形態派」の雄。箱から台へ、板から布の皮膜へ。篠原一男のもとで建築を学び、野武士世代の建築家との協働のなかで「批評的」名作を創造した家具デザイナーの軌跡。唯一無二の遺稿集。解説・伊東豊雄。
■目次
・Ⅰ
家族ゲーム、文化ゲーム 文化の錯綜体としての家具 聞き手・多木浩二
・II
家具のためのメモ 1
家具のためのメモ 2
家具のためのメモ 3
家具のためのメモ 4
・III
椅子にみる意志の表現形式をさぐって
椅子のあらわれ方・身振り
椅子のあらわれ方についてのメモ
椅子像とその形式の探索
・IV
批評としての安物家具
板がつくる複合性 家具の記憶と現在
たがいに排除しあうような関係の家具 「笠間の家」
家具のマスカレード
XフォールドとXシェイプ
身の置き方・家具・感応の変質
三つの家具のグループのためのメモ 「モビリエ」誌に寄せて
・V
臨界の皮膜家具
身体感覚の揺らぎ
家具・6+1・キラ・キラ
・作品・テキストほかリスト
・家具を彷徨った人 多木浩二
・追記 伊東豊雄/坂本一成/白澤宏規/多木浩二
・解説 「家具とはなんだろう」と生涯考えつづけた人 大橋晃朗の家具 伊東豊雄
著者:大橋晃朗
出版社:平凡社
サイズ:B6変
ページ数:208
発行年:2025.02