
HOUSE VISION 新しい常識で家をつくろう
デザイナー原研哉による発案のプロジェクト「HOUSE VISION」。本書は2011年を通して開催されてきた研究会と、その総まとめとしてのシンポジウムをまとめたもの。少子高齢化が進みエネルギー政策が見直される日本に合う「家」を内藤廣、隈研吾、塚本由晴ほか21名+12社が語る。
■目次
はじめに なぜいま「家」と「住まい」なのか
第1章 日本の家が変わっていく
家族のかたちがかわっていく/家の価値がかわっていく/暮らしのかたちがかわっていく
・家と家族の本質が問われている 内藤廣
・第4世代の住宅 塚本由晴
・未来の家はどうつくると豊かになるか 藤本壮介
第2章 「家」のつくり方が変わっていく
スケルトンとインフィル/住宅リテラシー/建築家と家
・業界の常識を覆す次世代マンション構想 平生進一
・ユーザー主体の家づくり 内海智行
・「リノベーション特区」構想 馬場正尊
・既存のものを受け入れることで開ける世界 長坂常
第3章 日本の産業が変化していく
産業ヴィジョンの賞味期限/ハイテク家電は家へと進化していく/玄関で靴を脱ぐ暮らしの優位性
・工業製品と住まいのネクストステップ 山中俊治
・これからの暮らしともののつくりかた 田中浩也
・人と家と街をパートナーロボットでつなぐ 玉置章文
・クルマとつながる家の未来 山根満
・「家」は健康の土台である 小池禎
・進化し続ける日本のトイレ 橋田光明
・メーカーと考えた、都市を冷やすしくみ 羽鳥達也
第4章 縮退する日本と未来ヴィジョン
新しい大人たちのマーケット/東日本大震災を経て日本はどう変わるのか/世界の未来を日本が先取りする
・縮小する都市の未来を考える 大野秀俊
・都市に濃密な空間を取り戻すには 藤村龍至
第5章 エネルギーと都市、そして家
家はエネルギーの交差点である/移動体と家の関係は?/日本の資源は高密度都市である
・スマートコミュニティの構築 伊藤慎介
・季節ごとに家を着替え、町を住み替える 小泉雅生
・家は地球の一部 小林光
・エコハウスからエコタウンへ 竹内昌義
・これからの窓のチカラとカタチ 水上修一・羽鳥達也
・パーソナルモビリティが変える社会 大塚寛
第6章 なぜ人は「コミュニティ」というのか
「コミュニティ」とはなにか/ネット空間にできるコミュニティ/新しい人間関係
・地域ブランドが育つための土壌を耕す 古田秘馬
・都市づくりの鍵は「サードプレイス」 猪熊純
・コミュニティを育てる共用空間 川合通裕
・人が集まるしくみをつくる 山崎亮
・人と人の交流をはぐくむ新しい街づくり 川路武
・「集団的知性」をデザインする時代 諏訪光洋
第7章 新しい常識で家をつくろう
どんな家がありうるか/自分の暮らしのヘソを探そう/新しい家の常識へ
・泡風呂が変える住まいの未来 水野治幸
・余白をつくる 長谷川豪
・都市や建築も「生きている」と考えてみる
・自然の気持ちよさを生かした住まい 末光弘和
第8章 大きなアジアの時代
日本の資源は美意識である/隣国、中国の都市化/HOUSE VISION IN ASIA
・つくり手と使い手を触発する道具のデザイン 小泉誠
・住まいの「木化」を推進する 杉本貴一
・中国の都市住宅事情 安田玲美
・街に対して「感じのよい」家づくりとは 金井政明・原研哉
・日本の美の新しい魅力を伝える 隈研吾
おわりに
HOUSE VISION これまでのあゆみ
著者:原研哉+HOUSE VISION 実行委員会
出版社:平凡社
サイズ:A5
ページ数:271
発行年:2012.07