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建築のエロティシズム 世紀転換期ヴィーンにおける装飾の運命

セール価格 858円(税込)

19世紀末から20世紀初頭のヴィーンを舞台に、装飾が担った意味の分析から、建築のエロティシズムを考察。ロース、フロイト、カフカ、ヴィトゲンシュタイン等、文学・芸術・思想が織りなす論理にこそ建築の官能性は宿る。

■目次

・はじめに

・第1章 オーストリアの終焉 聖なる春のヴィーン

価値真空の装飾/様式の問題/技術との対決/反撃する建築家/眼の停止点/旧世界の墓碑のために

・第2章 建築家のダンディズム アドルフ・ロース

ダンディの法/婦人服のモード/カルマの館/モードの終わり?

・第3章 反フェミニストの遺書 オットー・ヴァイニンガー

「性と性格」/セックスしかない女、セックスを超越した男/女は存在しない/女としてのユダヤ人/ロースとヴァイニンガー

・第4章 装飾と犯罪 アドルフ・ロース2

ダンディによるオタク批判/装飾と性衝動/ダンディとしてのわれわれ/ロース・ハウスのスキャンダル/装飾の犯罪学/カフカにおける「装飾と犯罪」

・第5章 装飾としてのペニス ジークムント・フロイト

フェティシズムの構造/装飾と去勢/超自我の生成/倒錯者の戦略

・第6章 両性具有の夢 アドルフ・ロース3

女性的な剰余空間/被膜の原理と写真嫌い/文字の去勢/破壊する建築家

・第7章 恐るべき子供たち1 オスカー・ココシュカ

アルマとの恋愛体験/フェティッシュとピグマリオン/人形愛という狂気/皮剥ぎと女の欲望

・第8章 恐るべき子供たち2 ルードヴィッヒ・ヴィトゲンシュタイン

ヴィトゲンシュタインの建築/扉と窓の明晰化/独身者と花嫁/法と倫理のエロティシズム

・おわりに

ガラスのペニス/装飾の運命

・あとがき

著者:田中純

出版社:平凡社

サイズ:新書

ページ数:201

発行年:2011.10