柳田国男と今和次郎 災害に向き合う民俗学
古来、日本列島をたびたび襲う地震災害に心を痛め、困窮する民を救うべく「経世済民」の思想をもって民俗学を立ち上げた柳田国男。一方、柳田から「破門」されたと語る今和次郎も、関東大震災を機に考現学を創始していた-。
二人の足跡から、知られざる民俗学の淵源をたどる。地震から津波、大火、飢饉まで・・。災害から生まれた思想は、どう受け継がれてきたか。
■目次
・はじめに 二つの光景
・第1部 柳田国男 明治三陸地震と関東大震災
遠野物語と三陸大津波/二十五箇年後の旅
関東大震災と「町裏に住む人々」
・第2部 今和次郎 民俗学から考現学・生活学へ
民家採集の旅/バラックの発見、考現学の発明
考現学以降
・終章 二つの学問
著者:畑中章宏
出版社:平凡社
サイズ:新書
ページ数:254
発行年:2011.11
