
建築家ヴォーリズの「夢」 戦後民主主義・大学・キャンパス
ウィリアム・メレル・ヴォーリズは大学建築に代表的なものが多く、関西学院大学、神戸女学院、同志社今出川キャンパス、明治学院などが彼の手になった。国際基督教大学(ICU)もそのひとつである。本書はICUを中心とするヴォーリズの大学建築を主要テーマに、大学と建築家の出会いを戦後の歴史の中で読み解き、大学キャンパスの空間と学問の交差、また戦後と大学キャンパスのありようについて、豊富なカラー図版とともに考察する。
■目次
・ヴォーリズと戦後の「夢」 序にかえて 高澤紀恵
第一部 ヴォーリズとキャンパス 空間を読む
第一章 ミッション建築家ヴォーリズとICUのキャンパス計画 山形政昭
第二章 「日本で最初の学生会館」
ディッフェンドルファー記念館の建設経緯 山﨑鯛介
第三章 空間・時代・社会 ヴォーリズのいる場所 村上陽一郎
第二部 大学と戦争 時代を読む
第四章 明日の大学 明日の都市 コミュニティとしての大学=都市 吉見俊哉
第五章 ヴォーリズの夢、そして大学の未来
ICU本館建て替え問題の向こうに 田仲康博
第六章 冷戦と民主主義の蹉跌 現実と理想の狭間で
M. ウィリアム・スティール(岸佑 訳)
第七章 二〇世紀のリベラルアーツの歴史の中で 立川明
第三部 ヴォーリズのことば
第八章 ヴォーリズの手紙 ある名建築家のコミュニケーション
樺島榮一郎
第九章 記憶の宿る場所 稲富昭がヴォーリズから引き継いだもの 岸佑
あとがき 山﨑鯛介
著者:高澤紀恵、山﨑鯛介
出版社:勉誠出版
サイズ:A5
ページ数:289
発行年:2019.01