水都学 V 水都研究
水都研究の視野は、東京からアジア、ヨーロッパ、そしてアメリカへと拡大し、さらに現代から近代、近世、中世に遡って、都市が生まれた背景に迫ろうとしている。また、都市の背後に拡がる河川流域へ目を向け、都市の成立する条件として広く水の役割に着目した。『水都学』シリーズ最終巻の本書で、現在における水都研究の到達点と問題点を明らかにする。
■目次
・はじめに 陣内秀信
・水の聖地の意味論 高村雅彦
・水系とテリトーリオ 河川などの多様な利用-歴史的な水系産業クラスター
石神 隆
・港町から港湾都市へ、そして新たな水都へ 陣内秀信
・フランスの地域形成にみる横糸と縦糸-流域圏とインフラ整備 森田 喬
・水循環都市東京 神谷 博
・「水の論理」を探る 都市と水との関わりを律するもの 長谷部俊治
・「水の制御」で捉える東京下町低地の水都像 難波匡甫
・新聞記事上の江戸城外濠 都市の近代化に伴う社会的関心の変遷 福井恒明
・水と緑のエコロジカルネットワーク 宮下清栄
・ニューヨークにおけるウォーターフロントの新たな展開 服部充代
・「歴史・エコ廻廊」の思想と実践 高橋賢一
■特別論文
・著作権侵害についてのお詫び
・港をめぐる二都関係 江戸・東京と横浜 吉崎雅規
・編集後記 高村雅彦
著者:陣内秀信、高村雅彦
出版社:法政大学出版局
サイズ:A5
ページ数:317
発行年:2016.03
