
これからの住まいと建築
近代以降、我々の生活環境は激変した。衣食住は劇的に楽になり地球規模で人口が急増する一方、便利さや快適さの裏側にエネルギー問題や気候変動といった深刻な問題を抱えるようになった。そんな現実の中でこれからの住まいと建築はどうあるべきなのだろうか。以前の生活に戻ることはできないことは明白で、反対に技術を過信して急進的に住まいや建築の未来の姿を追い求めるだけも大きな危険が伴う。近代の可能性と危険性を同時に見つめていた近代建築家の思想を読み取り、それをヒントにしてこれからの住まいと建築を考えていく。
■目次
1 住まいの基本を考える
2 住まいと健康
3 住まいと木材
4 住まいと省エネルギー
5 近代とは?
6 フランク・ロイド・ライトの自然観―近代建築の開拓者と日本
7 ル・コルビュジエ―その原理性と革新性をめぐって
8 アントニン・レーモンドと日本―日本に何を発見したのか
9 吉村順三の姿勢―近代性と民主性に向き合う姿
10 前川國男の求めたもの―モダニズム建築を日本に根づかせるために
11 ルイス・カーンの意志―時代を超えた建築表現
12 グンナール・アスプルンドと死生観―近代が遠ざけたもの
13 アルヴァ・アールトのデザイン力―風土と近代性
14 これからに向けてー私の実践1
15 これからに向けてー私の実践2
著者:堀部安嗣、松隈洋
出版社:放送大学教育振興会
サイズ:A5
ページ数:312
発行年:2025.03