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総合芸術家ル・コルビュジエの誕生 評論家・画家・建築家

セール価格 3,300円(税込)

ル・コルビュジエことジャンヌレの建築は、1920年代に勃興したいわゆる「モダニスム建築」を代表すると捉えられてきました。「普遍」をめざすものの、進歩をめざして「不変」へと収束しない、ある種の揺らぎを持っており、「ざわめき」を感じさせるという意味で、「モダニスム建築」の枠組みを逸脱しているように思えます。それが本書「総合芸術家ル・コルビュジエの誕生」の出発点でもあります。

■目次

序論 近代建築家から総合芸術家へ

序章 総合芸術家ル・コルビュジエへの始まり

 1 オザンファンとの出会い以前

 2 『キュビスム以後』-規則の始まり

 3 絵画作品「暖炉」―初めての絵画(タブロー)

 4 ドミノ住宅の構想

 5 三つの始まり

第1章 美術評論家ジャンヌレ

 1 『レスプリ・ヌーヴォー』の刊行

 2 『レスプリ・ヌーヴォー』休刊以前の美術評論

 3 『レスプリ・ヌーヴォー』休刊後の美術評論

 4 ピュリスムにおける幾何学と建築

第2章 建築評論家ル・コルビュジエの誕生

 1 『レスプリ・ヌーヴォー』休刊前の建築評論

 2 『レスプリ・ヌーヴォー』休刊後の建築評論

 3 『レスプリ・ヌーヴォー』廃刊後の建築評論―未来への行動規範から記録へ

 4 建築評論の<遊動>

第3章 ピュリスム画家ジャンヌレ

 1 ピュリスム絵画の確立

 2 ピュリスムへの違和感

 3 ピュリスム絵画の表出

 4 <オブジェ・ティプ>

 5 ピュリスムの確立とその変容

第4章 画家ル・コルビュジエの誕生

 1 ジャンヌレからル・コルビュジエへ

 2 <詩的反応を伴うオブジェ>の時代へ

 3 <オブジェ・ティプ>の変容と掃き出される幾何学

 4 画家ル・コルビュジエの展開―回帰する<箱>からピュリスムの反復へ

第5章 建築家ル・コルビュジエ―規則から遊動へ

 1 普遍の建築へ

 2 普遍解から特殊解へ

 3 構成規則<トラセ・レギュラトゥール>の確立

 4 ピュリスム規則からの逸脱

 5 総合芸術家ル・コルビュジエの誕生

第6章 総合芸術家 ル・コルビュジエの建築

 1 静から動へ

 2 空間から時間へ―起源への遡行

 3 時間の芸術家 ル・コルビュジエ

 4 <規則>の回帰=<規則>なき<遊動>へ

著者:加藤道夫

出版社:丸善出版

サイズ:A5

ページ数:166

発行年:2012.07