モノからモノが生まれる Da cosa nasce cosa
「企画するのは、そのやり方を知っていれば簡単なこと」と、さらりムナーリは言い切る。本書では、その言葉に応えるために、料理にはじまり家具、アクセサリー、子供のためのおもちゃや本、車、建築など、さまざまな種類のモノについて、その具体的成功例・失敗例を取り出し検証しながら、企画設計の方法論を明快に示してゆく。
優れて機能的で美的、いつしか長く愛されつづけている無名の日用品に「本質的なモノ」という言葉を向けるムナーリからは、「デザイン」の社会的役割、「デザイナー」の職能への期待と情熱が伝わってくる。
■目次
デカルトの方法における4つの規則/企画の方法を知る/豪華さについて/緑色のリゾット/企画の方法論/デザインの問題がある分野とは?/問題とはなにか?/スケッチとデッサン/模型/分析表/コンパッソ・ドーロを無名品に/単純化する/フォルムの一貫性/ヒゲソリの進化/居住可能空間/星座/アビタコロ/パッチワーク/ニットのランプ/読めない本/本の前の本/遊びとおもちゃ/展示のための構造/風向風速計/スクーター/プレファブリケーション/木々の大通り/グランツーリズモ・バス/展覧会用の装備/リサイクル/ダブル・イメージ/視知覚のヴァリエーション/生体工学/近接学/人間工学/照明技術/型抜き/すべての感覚に働きかける企画設計を/参考文献/訳者あとがき
著者:ブルーノ・ムナーリ、萱野有美
出版社:みすず書房
サイズ:195×130
ページ数:385
発行年:2007.11
