芸術家とデザイナー
「この本では、私たちの時代における2つの文化活動の主要な側面、つまり、純粋芸術とデザインを分析することが意図される。この分析に説得力をもたせるために、問題の両極を検証することにしよう。というのも、その他のケースは大なり小なり、この2つの構成要素からわずかに枝分かれしたものでしかないと考えられるからである」(本文より)
今日、「芸術家」と「デザイナー」の活動が混同されてはいないだろうか?ムナーリは、「芸術家」と「デザイナー〉」を並置して、2つの領域を行ったり来たりしながら、両者の立場を成り立たせる社会的・文化的・心理的・能力的な側面を、あの手この手で――ときにプラトンやフロイト、マクルーハンたちの声に耳を傾けながら――描出・分析し、違いを浮かび上がらせてゆく。人の営みの用に供すべく創り出される、すべてのものの企画設計を意味する「デザイン」。その言葉の定義を、改めて教えてくれる
■目次
・芸術家
芸術の歴史的役割/趣味としての芸術/公式の芸術/時空をこえた円卓/芸術とエリート/純粋芸術と応用芸術/文化、伝統、前衛/職業の秘密/個人の様式/スター主義/純粋商業芸術/大衆の求めるものとは?/ニセモノの絵画/美術批評/文学的批評/叙情的批評/黄昏派の批評、疑問形の批評、博識すぎる批評、ニセの批評/ファンタジア/ガウディ/はじめはヘンジン、のちにはマエストロ/変化の道筋/栄光の夢/美しさについて
・デザイナー
美的探求/デザイナーと社会/ヴィジュアル・コミュニケーション/リサーチ/様式の不在/スター主義/ホンモノの量産品(マルチプル)/取扱説明書/創造力(クリエイティヴィティ)/様式主義者/脊椎型のオートバイ/栄光の夢/個人と人類/美観は貧しさを負かす/モノと機能、それぞれに正しい素材を
著者:ブルーノ・ムナーリ、萱野有美
出版社:みすず書房
サイズ:210×130
ページ数:133
発行年:2008.03
