にもかかわらず 1900-1930 アドルフ・ロース著作集2
モダニズム移行期の巨匠として広く認められながらも、そのような歴史理解をはるかに逸脱した謎でありつづけるアドルフ・ロースの主著、初の全訳。
都市・建築のみならず家具、工芸品、ファッション、音楽、料理、テーブルマナーにいたるまで――20世紀初頭のウィーンで盟友カール・クラウスとともに論陣を張ったスキャンダラスな毒舌家による同時代「スペクタクル社会」批判が展開する。近代建築宣言の先駆として名高い「装飾と犯罪」をはじめ、「ミヒャエル広場の建物に関するふたつの主張とひとつの付言」「現代の公団住宅について」「建築」ほか全31篇(本邦初訳14篇)。
■目次
・はじめに
・「他なるもの」より
アドルフ・ロース著「オーストリアにおける西洋文化入門小冊子」第1期
「わが人生の断片より」「陶器」
「ウィーンにある最高の内部空間、最高の邸宅、最高の消えゆく建物、
最高の新建築、最高の散歩道について(あるアンケートへの回答)」
「私の建築学校」「文化」「無駄(ドイツ工作連盟)」「文化の堕落」
「装飾と犯罪」「ウルクに [装飾と犯罪]をばかにしてくれた記念に」
「建築」「ちょっとした出来事」
「ウィーン人に告ぐ ルエーガー逝きし日に記す」
「ミヒャエル広場の建物に関するふたつの主張とひとつの付言」
「音響効果の不思議」「ベートーヴェンの病める耳」「カール・クラウス」
「山村で家を建てるためのルール」「郷土芸術」「口出しするな!」
「ペーター・アルテンベルクとの別れ」「読者からの質問と回答」
「都市住民が移住する日」「住むとは何かを学ぼう!」
「家具の終焉」「装飾と教育 あるアンケートへの回答」
「アーノルト・シェーンベルクと同時代人」
「現代の公団住宅について ある講演にて」
「短い髪 あるアンケートへの回答」「家具と人間 工芸に関する本に寄せて」
「ヨーゼフ・ファイリッヒ」
・注 早稲田大学建築学科中谷礼仁研究室
・年譜 岸本督司
・解題 中谷礼仁
・訳者あとがき
著者:アドルフ・ロース、加藤淳、鈴木了二+中谷礼仁
出版社:みすず書房
サイズ:A5
ページ数:336
発行年:2015.10
