集合住宅30講
集合住宅とは他の建築と比べて他人事ではない気持ちにさせる、そんな建築である」――1968年創刊の「都市住宅」から100巻をこえる「住まい学大系」まで半世紀近く建築誌・建築書の編集長を務めてきた著者が『アパートメント』『集合住宅物語』、共著『いえ 団地 まち』(日本建築学会著作賞)の後に刊行する集合住宅ものの総集編。ル・コルビュジエのユニテ・ダビタシオン、同潤会アパートメントほか訪ね歩いた19世紀末以降の内外の名作について、みずから撮影した写真を添え縦横に説き明かす。
■目次
・集合住宅30講
様式と計画/同潤会アパートメント消滅/モダニズム建築の謎/ピロティの発見
ペントハウスと屋上/バルコニー効果/窓構え/ゲートとサイン/住む側と訪ねる側
一軒にたどりつくまで/玄関ふたつ/向こう三軒両隣/中庭タイプ/店舗ゾーン
街の隠れ家/古い建物の残し方/緑の原像/「わが家」の色/プラスアルファ
「しまう」と「見せる」/境界の部屋/演劇性のデザイン/「展覧会」と呼ばれた団地
「小ささ」の設計/「巨大」の妙味/低層接地型のシステム/単位の連結と分離
「住むこと」への批評/標準設計の遺産/求む「高齢」住宅
・現代集合住宅の「起源」をさぐる
ビラ・モデルナ/多摩田園都市開発拠点 三つのビレジ/晴海高層アパート
あとがき
図版索引
著者:植田実
出版社:みすず書房
サイズ:A5
ページ数:272
発行年:2015.12
