拝啓 市長さま、こんな図書館をつくりましょう
本だけでなく映画や音楽、ゲームなど多彩な文化との出会いや交流をはぐくむ町の
「文化的エンジン」。老若男女、見ず知らずの人が混ざり合い、ときに会話や議論
の場が生まれるような「民主主義のゆりかご」。インターネットを無料で利用でき
、生活に必要な情報や公共サービスが受けられる「地域のサービスセンター」。少子高齢化、失業、不登校など〈孤立〉が課題となる社会における「人の居場所」―
公共図書館だからこそ担いうる社会的役割をいまこそ再発見し、市民活動の核に
なるような、私たちの時代の図書館をつくっていこう。
本書では、運営方法、企画、建物、内装など 世界のユニークな参考例を取り上げ
ながら、これからの図書館に必要な発想を示していく。多目的で開かれた「知の広
場」としての図書館像を提案しつづけてきた著者による、新しい図書館論第2弾。
■目次
第I部 拝啓 市長さま、こんな図書館をつくりましょう
・第1章 共有財産としての図書館
みんなの図書館? それともみんなのGoogle?
Googleに向きあうパロマー氏
Facebook, Twitter, Wikipedia
学校、図書館、アンニョロッティ
図書館と寛容
図書館と経済危機
・第2章 レンガ、書架、電子書籍
お金がない!
すべてのサービスが揃う屋根のある広場
建物について
計画
市民とともに図書館を創る
第II部 新しい「知の広場」
・第3章 私がほしい図書館
未来はわれらのもの
永続する機関としての図書館
社交場としての図書館
平等の場としての図書館
文化経済学における図書館
ライダーは本を読まない?
市民を参加させる
新しい「知の広場」
一つの場所に多数のサービスを
・第4章 「みんなの図書館」のつくり方
ヤリッパナ市図書館
拝啓 図書館員さま、建築家さま、市役所整備係さま
防音設備
空間の利用法
運営について
空間と人
ネジとボルト
海外での5つの事例
・第III部 子どものための図書館(0歳から13歳まで)
「子ども」が存在しなかった頃
今日の子どものための図書館
早すぎることは決してない(0歳から5歳)
注文の多い小さな客(6歳から13歳)
ヤングアダルト
大人
計画
著者:アントネッラ・アンニョリ、萱野有美
出版社:みすず書房
サイズ:四六
ページ数:257
発行年:2016.04
