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構築の人、ジャン・プルーヴェ

セール価格 9,350円(税込)

フランス・ロレーヌ地方の鉄鋼の町ナンシーで、エコール・ド・ナンシーの美術家を父に育ったジャン・プルーヴェ(1901-1984)。その地で鋳鉄職人としてものづくりを始め、先進的な建築家たちと共に制作を行ううち、自らがフランス・モダニズムを先導する建築家となっていた。

戦後、復興期のフランスで、人々の暮らしの再建に必要な住宅を直ちに供給すべく、逸早く住宅の工業生産化にとりくみ、アルミニウム素材を大胆に用いた部材、組立て・解体が容易なプレファブ工法の住宅を考案。その技術を応用した革新的な建設法を駆使して、公共施設、個人住宅、学校建築、学生用の家具などを次々とつくりだしてゆく。晩年にはポンピドゥー文化センター国際競技設計の審査員長も務めたが、生涯、公認の建築家の資格を得ることはなかった。

プルーヴェの手になる構築物は、その部材のひとつひとつにまで、構造を知り、素材に従うことで生まれる正直な「かたち」が息づいており、頑健でありながらどこか愛らしい佇まいの建築や家具は、時をこえ人々を魅了しつづけている。

20世紀デザイン史で異彩を放つ真の「構築家」の作品と人生を、アトリエ・ジャン・プルーヴェのプロジェクト・チーフとして協働した建築家・早間玲子の編訳でおくる。

■目次

・I部 ジャン・プルーヴェ、自身を語る(聞き手 アルメル・ラヴァルー)

 1 鋳鉄職人

 2 ジェネラル・キュスティヌ通りからマクセヴィルまで

 3 マクセヴィル工場の自主管理方式

 4 家具

 5 ロッズとみんなの家

 6 集合住宅地帯 団地

 7 大企業

 8 工業化 プレファブ方式

 9 一戸建て住宅

 10 ル・コルビュジエ

 11 アトリエのおわり

 12 マクセヴィルのあと

 13 構想から実施へ/

 14 国立工芸院CNAM教授/

 15 建築家?

 16 ブラン・マントー通り

 17 建築家の世界

 18 良識ある建築

・II部 構築家プルーヴェは語る、工業生産から生まれる建築のすがた

 1 建物の構成

 2 建物の構造

 3 加工製作

 4 生活環境

 5 建設チームの構成

著者:ジャン・プルーヴェ、早間玲子編

出版社:みすず書房

サイズ:237×182

ページ数:336

発行年:2020.02