ニ十世紀の都市と住宅 ヨーロッパと日本
歴史学・経済史学・建築史学など多様な視座・方法を駆使し、20世紀の都市の実態に迫る。イギリス、フランス、ドイツ、日本を具体的な対象とし、20世紀の社会や国家をも照らし出す。
■目次
・はじめに
・第I部 イギリス
・イギリス両大戦間期の住宅と社会 郊外型公営団地の誕生
・イングランド北東部ミドルズブラの戦後復興と「民主的計画」
都市労働者の住宅団地と共同体の再建をめぐって 1939~51年
・イギリスのニュータウン計画をふりかえって
国家による人口分散政策の製鋼と失敗 1946~90年
・第II部 フランス
・パリ郊外の形成とシュレーヌ田園都市 1926~46年
・フランスのニュータウン政策 1950~80年代
・パリにおける住環境整備と「都市組織」
第二次世界大戦後の東部地域再開発から現代ZACへの展開
・第III部 ドイツ
・ブルーノ・タウトのジードルングの社会史
「森のジードルング」を手がかりとして
・二十世紀後半ドイツ連邦共和国における住宅と都市の発展
・第二次世界大戦後西ドイツの住宅事情と住宅供給
ゾーリンゲン市の事例
・第IV部 日本
・戦間期東京の借家・借間市場
アパートメント・ハウスの実践と「アパート」の普及
・第二次世界大戦前、大戦後における東京の「社会都市」構想
公営住宅政策の展開過程を中心に
・戦災復興期東京における大土地所有の解体と都市空間
新宿・歌舞伎町と恵比寿における戦災復興区画整理事業を題材に
・第V部 現実の多様性と学際的な眼差し
・二十世紀のアメリカにおける住宅と都市のかたち
市場原理主義と第二次産業優遇がもたらしたスプロール
・二十世紀初頭のドイツにおける都市計画と住宅政策
フランクフルト・アム・マインの社会的住宅建設を事例として
・もっと空間を、もっと緑を
一九三〇~五〇年代のドイツ都市構想の連続性
・都市形成における計画化とその主体
二十世紀前半のフランスにおける都市計画行政を手がかりに
・居住専用住宅の矛盾
保田窪第一団地をめぐって
著者:中野隆生
出版社:山川出版社
サイズ:A5
ページ数:496
発行年:2015.05
