
再生する延暦寺の建築 信長焼き討ち後の伽藍復興
焼き討ち後の伽藍復興に着目。全山の建造物を調査し、建築の継承や現在に至る伽藍形成を追究。天台宗寺院の建築的特質を解明する。
■目次
序章 焼き討ち後の延暦寺の伽藍復興の意義
第1部 比叡山の地勢と歴史
第一章 延暦寺の開創と伽藍の形成
伽藍整備にみる延暦寺の時代区分/比叡山寺の創建期/三塔の形成期
良源による伽藍整備期/門跡寺院の成立期/武家支配の黎明期
室町幕府による弾圧期/元亀の焼き討ち以降
第二章 比叡山の地勢と三塔十六谷の構成
比叡山の地勢・信仰と三塔十六谷/東塔/西塔/横川/坂本
第三章 元亀の焼き討ちの背景と伽藍復興
第2部 焼き討ち以降の延暦寺の復興
第一章 豊臣政権における焼き討ちからの復興
第二章 家康・家光による復興と寛永寺の開創
第三章 綱吉期における寺社復興と延暦寺
第四章 廃仏毀釈と近代以降の伽藍復興)
第3部 延暦寺建築の特質
第一章 延暦寺の現存仏堂の構成と特質
第二章 延暦寺の廟所建築の特質
第三章 特殊な建築構造と組物─延暦寺型鐘楼と雲形肘木
第四章 山内復興における資源循環
第五章 指図にみえる計画と現存建築にみる実態
終章 破壊と再生を通した継承の建築史へ
著者:海野聡
出版社:吉川弘文館
サイズ:A5
ページ数:316
発行年:2022.12