建築の営みを問う18章
仕事の段取りや協議がうまくいかない、情報の共有化ができない、共通認識にずれがあるなど、建設活動の多様化、分業化や技術の進歩が進む中で顕在化してきた構造的・制度的な問題から身近な組織における問題まで、不健全な状況から脱却するために一人ひとりができることは何か。18の事象を通して問題の構造を明確にし、その改善策を提案する。
■目次
1 建築生産体制の重層化が事故の一因
2 変化する現場と将来のものづくり体制
3 公共建築プロジェクトの不透明性と発注者の役割
4 PFI方式の総合評価から真に「民間活力」が導入できる制度への転換
5 火災危険に対する発注者の認識
6 設計技量の低下とトレーサビリティ
7 建築関係者の競合と協調
8 縦割り設計組織でのコミュニケーション
9 想定すべきことの認識
10 なし崩しによって意思決定の機会を喪失させるマネジメント
11 一見、非合理的なものづくりの合理性
12 建築プロジェクトにおける品質とコストの相関関係
13 事故から設計へのフィードバック
14 決め付け型の意志決定からの脱出
15 社会の仕組みと建築生産の信頼性
16 「お墨付き」から製造者責任体制への転換
17 建築技術者の生き甲斐と制度
18 制度変遷と歴史からの検証
著者:建築のあり方研究会
出版社:井上書院
サイズ:新書
ページ数:205
発行年:2010.04
