都市の解剖学 建築/身体の剥離・斬首・腐爛
ピラネージ、カナレット、ルドゥー、ユベール・ロベール、そしてゴーティエ/ユイスマンスへ、建築/身体の表層を剥がし、あるいは切り刻んで組みあわせ、あるいはおぞましい下層を浮かびあがらせ、皮膚/骨格の、外/内のあわいを、可視/不可視の境界を、実在/不在の幻界を無効にする、イメージの想像力の視覚化/表象を追う。
■目次
・序章 建築の解剖学-その皮膚と骨格
・第1章 都市の「語り」と「騙り」 カナレットのヴェネツィア表象にみる都市改変の原理
・第2章 「起源」の病と形態の闘争 ジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージによる古代ローマ表象
・第3章 適合性と怪物性 クロード=ニコラ・ルドゥーの両極的性質
・第4章 建築の斬首 フランス革命期の廃墟表象における瞬間性と暴力性
・第5章 石の皮膚、絵画の血膿 一九世紀文学における「病める皮膚」のモティーフ
・エピローグ 眼差しのディセクション
・註
・参考文献
・解題 廃墟の皮膚論 あるいは、紋章の解剖/解剖の紋章 田中純
・あとがき
・人名索引
著者:小澤京子、田中純解題
出版社:ありな書房
サイズ:A5
ページ数:262
発行年:2011.10
