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東京大学が文京区になかったら

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東京23区の中心に近く、俗にいう「山の手」の一角にある文京区。いまや全国きっての文教地区として知られるこのまちは、いかにつくられたのか。江戸時代には大半が武家地によって占められ、明治初年には農地もたくさんあったこの地域が変わったのは、たまたまここに「東京大学」が設立されたからではないか?――この仮説をもとに、文京区生まれの歴史家と世界の街並みを研究する建築史家が対談する。さらに、江戸と近郊農村地帯との境界にあったこの地域の都市化、出版・印刷業の発展、現在の東京ドーム付近にあった軍事施設「砲兵工廠」のあとさきなど、「文京区はいかにつくられたか」を解明する「ちまたの歴史学」。

■目次

・第1章 もし東京大学が文京区になかったら 樺山紘一×伊藤毅

 最初の学校集積地 一ツ橋通町周辺と湯島 伊藤毅

・第2章 もし砲兵工廠が小石川になかったら 樺山紘一×伊藤毅

砲兵工廠から後楽園スタヂアムへ(明治期を中心に) 初田香成

印刷製本業の発展と労働者住宅地(大正・昭和期を中心に) 初田香成

・第3章 近郊農村地帯としての小石川・本郷 樺山紘一×伊藤毅

 台地に埋め込まれた穴 本郷・湯島の麹室と小石川・白山の地下抗 髙橋元貴

 江戸近郊における蔬菜栽培 森朋久

 青物市場の成立 森朋久

 湯島・本鄕・小石川地区に対する食糧・食材の供給 森朋久

・第4章 武家地の変遷と近代の山の手住宅地の誕生 樺山紘一×伊藤毅

 江戸から東京への移行と桑茶令 白山における牧啓次郎の桑栽培 松山恵

 関口台地の崖と水 集積された近代庭園と邸宅 赤松加寿江

「空中都市」の形成と変容 勝田俊輔

著者:樺山紘一、伊藤毅、初田香成、髙橋元貴、森朋久、松山恵、赤松加寿江、勝田俊輔

出版社:NTT出版

サイズ:A5

ページ数:215

発行年:2018.01