都市の遺伝子 にっぽん五感探索遊行
あなたはどんな街に住みたいですか?たとえば、ぶらぶら気ままに歩いていて、美しい公園や緑を見つけたり、ちょっとおいしい焼き鳥屋に出会ったりする。そんなとき、ふと感じる・発見する街の良さ。人はなぜ街を「居心地がいい」と感じるのでしょうか。それは「散策を重ねることで、わたしたちと街とが交感しているから」と著者は語る。「五感で楽しむ東京散歩」「五感再生へ」など、身体感覚と社会との関わりを描いてきた著者が、都市開発や災害などで様変わりした都市を、ふたたび住みよい場所にするために、そして人と都市との密接なつながりを保つために活動する人々の取り組みを紹介します。
■目次
・プロローグ 「都市の遺伝子」への旅
・第1章 街に刻まれた記憶
大阪・水の都の遺伝子/川面から眺める東京・日本橋/境内に息づく芸能の魂/「命」をつなぐ地下空間/「集まって住む」豊かさ/京都を造った「水の水脈」
・第2章 生活文化の華やぎ
伝承された生活文化/花見を楽しむ遺伝子の運命/盛り場の活力が復活する日/変身する遊園地の秘密/屋根の無い「病院/リゾート」
・第3章 日常空間の光と影
中洲に埋められた記憶/癒しを求めて霊場へ/蘇る、路地の迷宮/旧町名を復活させた記録/都市を支配する闇の秩序
・第4章 都市の欲望と活力
舶来品への欲望を育てた街/「獣肉」を豊かに食べた経験/「悪所」が生んだ、もてなしの文化/街に根付いた商いの哲学/「韓流」から学ぶ、都市再生
・エピローグ
著者:山下柚実
出版社:NTT出版
サイズ:四六
ページ数:245
発行年:2005.12
