
娯楽する郊外
郊外はかつて娯楽の中心だった。
没個性と言われる住宅地には、調べてみるとそれぞれに古くからの産業や文化の歴史があり、そうした無数の小都市が寄せ集まって、東京の大都市圏は成り立っているのだ。これからの郊外に必要なものとは何か?街歩きの達人がひたすら歩いて考えた、まちの個性のつくりかた。
■目次
船橋 高級住宅地・海神と花輪台、沿岸の料亭街
市川 軍隊と芸術で栄えた「東の鎌倉」
稲毛・谷津 ラストエンペラー、デンキブラン、沢村栄治ゆかりの地
鶴見花月園 武士と芸者がつくった東洋一の娯楽の殿堂
八王子 花街を核とした街づくりで復活の機運が盛り上がる
立川 飛行場と米軍基地で栄えた歴史は今も街の遺伝子か?
青梅 映画、多摩川、雪おんな・・。散歩の楽しみが揃っている
武蔵小杉 将軍の御殿の代わりにタワーマンションが建つ
柏 競馬場とゴルフ場で“宝塚”をつくりたかった
大宮・浦和 芝居、遊廓、ヌード劇場もあった宿場町
所沢・飯能 歌舞伎座があり、関東一の芸者数を誇った
玉川学園 理想を実現した愉快なる田園郊外
保谷 早稲田大学建築学科教授たちの展示場
著者:三浦展
出版社:柏書房
サイズ:A5
ページ数:214
発行年:2019.04