卒業設計コンセプトメイキング
卒業設計は、それまでの設計演習とは違う。学生自らがテーマと敷地の選定を行い、論理的思考プロセスの積み重ねをもとに、オリジナリティのある提案をしなければならないのだ。本書は、先生と学生とのライブ感あふれる対話を軸に、進め方、設計上のコツなどを、実際の学生の作品をもとにしたケーススタディで学ぶものである。
■目次
・はじめに 卒業設計とは何か?
卒業設計は「自分」さがしではない/卒業設計とは論理的思考プロセスの具体化である/本書の特長と使い方
・第1章 「テーマ」から「問い」へ
卒業設計は自己満足のためにするのではない/「テーマ」とはたとえば「愛」だ! ──根源的だが答えのない大切なもの/「テーマ」から「主題」を見つけ出そう/「主題」から「問い」を切り出そう ──それがあなたの立ち位置となる/卒業設計の「問い」は「HOW?(どのような?)」だ!/「問い」にはまず「仮説」を「建て」よう
・第2章 アイデアの模索と展開
「建築的・空間的アイデア」が勝負の決め手/「アイデア」と「オリジナリティー」/「建築的・空間的アイデア」は「空間の質」をねらおう/地道な作業が作品の質を保証する ──資料収集・データ収集・文献調査/先人に学ぼう ─既往作品・参照作品分析/敷地の声なき声を聞く ──敷地調査/物語性をもたそう ──クライマックスの演出
・第3章 作品を練り上げる
「建築的・空間的アイデア」は魅力的な形になってはじめて生きる/スタディー/プレゼンテーション
・第4章 発表──独白にならないために
「中身」も「外見」もどちらも大切/「梗概」を完成させよう/「展示」はインスタレーション/「試問会/口頭発表」では原稿を読むな! 空間を読め!
・あとがき
・「梗概フォーム」の作成方法・注意点
・手紙文例(資料・情報提供依頼、施設見学申し込み、アドヴァイスのお願い)
・卒業設計作業工程チャート
著者:松本裕
出版社:学芸出版社
サイズ:四六
ページ数:223
発行年:2008.03
