アルネ・ヤコブセン 時代を超えた造形美 ARNE JACOBSEN Timeless Design
デンマークが生んだモダンデザインの巨匠アルネ・ヤコブセン。建築家、デザイナーとして、今なお世界中で愛される名作を世に送りだした。本書では、シンプルで遊び心のあるユニークな建築、家具、プロダクトの創作の足跡を辿り、完璧なまでの機能美の追求、未来を見据えたものづくりの信念から生まれたデザインの魅力に迫る。
■目次
・Chapter 1 ヤコブセンの生涯 Jacobsen's Life
1 わんぱくな少年時代
2 頭角を現したアカデミー時代
3 成功と引き換えの孤独な家庭
4 スウェーデンへの亡命
5 戦後の目覚ましい活躍
・Chapter 2 ヤコブセンの仕事 Jacobsen's Works
1 斬新なアイディアに満ちた住宅
未来の家・・・ヤコブセンの原点
自邸・・・西欧モダニズムへの初の試み
ヤコブセンのサマーハウス・・・ランドスケープとの融合
シモニー邸・・・困難な条件をクリアしたミニマリズム
コックフェルト氏のサマーハウス・・・ポップな色彩
レオ・ヘンリクセン邸・・・円形へのこだわり
2 海辺に映える白の建築群
ベラヴィスタ集合住宅・・・海浜にそびえたつ白亜の殿堂
ベルビュー・シアター&レストラン・・・波をイメージした夏のレジャー施設
ベルビュー・ビーチの施設・・・ストライプで統一
マットソン乗馬クラブ・・・かまぼこ型のスポーツ施設
テキサコ・ガスステーション・・・アントチェアの原型
3 風土に根ざした集合住宅
スーホルムI、II、III・・・戦後初の低層集合住宅
アレフースネ集合住宅・・・伝統素材への回帰
4 周囲に馴染んだオフィス・商業施設・工場
ノヴォ社増築・・・既存建築との連続性
ステリング・ビル・・・歴史的景観への配慮
魚のスモークハウス・・・断崖絶壁にそびえたつモニュメント
5 開かれた公共建築
オーフス市庁舎・・・物議をかもしたモダニズムの傑作
スレルズ市庁舎・・・控えめな合理主義
ロドオウア市庁舎・・・カーテンウォールのモダンなデザイン
ロドオウア図書館・・・水平線を強調したフラットなデザイン
6 採光を駆使した学校建築
ホービー小学校・・・光も人も集まる集会場
ムンケゴー小学校・・・ハイサイドライトの開口部と中庭
ニュエア小学校・・・センター・コリドーシステムでの工夫
7 トータルデザインの傑作
SASロイヤルホテル・・・徹底した完璧主義
デンマーク国立銀行・・・究極の芸術作品
・Chapter 3 ヤコブセンのこだわり Jacobsen's Manner
1 細部にこだわるデザイン
ドアノブ/階段/暖炉/灰皿/水栓金具/照明器具/テーブルウエア/時計
2 量産化のためのミニマム・デザイン
家具の量産化:アントチェア、セブンチェア
住宅の規格化:クーブフレックスハウス
3 同時代のモダニストから想を得たデザイン
白い箱型建築:ル・コルビュジエの機能主義×トーヴァル・ペーダーセン邸
開放的なインテリアデザイン:アスプルンドのヨーテボリ裁判所×オーフス市庁舎
近未来的な屋根の開閉システム:プルーヴェのクリシー人民の家×ベルビュー・シアター
サマーハウスに見る北欧モダニズムの真髄:アスプルンド×アールト×ヤコブセン
4 静なる緑のデザイン
水彩画に描かれた樹木/テキスタイル・デザイン、壁紙に描かれた植物/
インテリアとしての緑の植栽/エクステリアとしての緑の植栽
・注釈/年譜/主要作品リスト/地図
・あとがき
・図版出典・参考文献
著者:和田菜穂子
出版社:学芸出版社
サイズ:A5
ページ数:159
発行年:2010.02
