プラハ建築の森
古くから、イタリアやフランス、北欧やビザンチン、オーストリアやドイツといった国外から流入した文化によって形成された街プラハ。一級品とか、オリジナルとかいった意味での価値のある建築はないに等しい。あるいは「B級建築の集合」でしかない。なかには、キュビズム建築のような納得のものもあるが、それも、世界的普遍性をもつまでには至らなかった。しかし、たとえどこかの国の建築のコピーだとしても人々に愛され、集団として生きているのがプラハの建築である。今、世界の都市は確実に機能的都市の方向に向かっている。しかし、プラハはそれに対してはっきり背を向けている。そんなプラハの建築と都市の歴史を垣間みる。
著者:田中充子
出版社:学芸出版社
サイズ:168×115
ページ数:240
発行年:1999.06
