求道学舎 再生 集合住宅に甦った武田五一の大正建築
本郷の路地で蔦に覆われた築80年の学生寮が11戸の集合住宅に再生・活用された。敷地条件の厳しい超中古建物は、不動産業者の手には余ったが、歴史ある建物の魅力に惹かれた専門家と入居希望者が集まり、試行錯誤と悪戦苦闘の末、本邦初のプロジェクトは実現する。その全貌を設計者であり施主であり住人である著者が綴った。
■目次
・序章 竣工式の日は
・1 求道学舎の生活
1 憲兵屯所から白亜の学生寮へ/2 学生達のこと/3 家族の生活と最後の舎監
・2 近角常観と武田五一
1 宗教家 近角常観とは/2 建築家 武田五一について/3 会館・学舎の設計依頼
・3 求道会館の修復
1 東京都指定有形文化財になるまで/2 6年間にわたる修復/3 開館と活用
・4 築80年求道学舎の悩み
1 廃墟への引越し/2 やむにやまれぬ求道学舎/3 再生パワー全開
・5 新しいしくみを創ろう
1 つくば方式に期待して/2 SI方式とコーポラティブ/3 合言葉は四つの目
・6 住まい手を募る
1 募集説明会まで/2 何が魅力か/3 コーディネーターの仕事/4 新・求道学舎の人々
・7 建物が喜ぶ改修を
1 求道学舎を読む/2 デザインの方針をめぐって/3 用途変更なら大丈夫
・8 設計相談開始
1 設計相談のルール/2 武田五一の主題による11の変奏曲/3 楽しい楽しい家づくり/4 共用部について
・9 工事現場は戦場と化した
1 解体の前に/2 躯体を補強する/3 工事現場は戦場と化した
・終章 見学会の日に
著者:近角よう子
出版社:学芸出版社
サイズ:A5
ページ数:199
発行年:2008.04
