失敗に学ぶ中心市街地活性化 英国のコンパクトなまちづくりと日本の先進事例
なぜ旧まちづくり三法は中心市街地を再生できなかったのか?日本より十年早く郊外化を経験したが優れた政策で中心市街地の再生に成功した英国の経験は改正まちづくり三法にどこまで活かされたのか?法改正後の課題を明示し、長野、日向、青森、宮崎、柏の先進的な取り組みを徹底検証、コンパクトなまちづくりへの道を探る。
■目次
・はじめに
・序章 人口減少・高齢社会とコンパクトなまちづくり
コンパクトなまちづくりとは何か/コンパクトなまちづくりが必要な理由
・第1章 中心市街地の衰退
拡散的なまちづくりのモデル/旧まちづくり三法下の中心市街地
・第2章 英国に学ぶ失敗と成功
規制緩和で激増した郊外大型店/サスティナブル・デベロップメント/タウンセンターマネジメント(TCM)の取り組み/安定財源確保による事業継続の試み/ビジネス改善地区(BIDs)の導入/イギリスのまち再生成功の理由
・第3章 まちづくり三法改正と中心市街地再生の課題
郊外開発規制への転換/中心市街地への国の支援/広域調整の課題と都道府県の対応/市町村に課せられた課題/担い手と官民パートナーシップ
・第4章 2核1モールのまちづくりとタウンマネージャーの存在―長野市
長野市の中心市街地活性化の取り組みとその背景/長野ダイエー跡地ビルの利活用「もんぜんぷら座」/蔵を活用した商業施設「ぱてぃお大門」の整備/まちなかのさらなる機能強化/長野市の中心市街地活性化のポイント/改正まちづくり三法後の取り組み
・第5章 市役所と商店街の連携プレーと車社会に対応したまちづくり―日向市
日向市の中心市街地活性化の取り組みとその背景/日向市の中心市街地商業活性化のスタート/「パティオ」に追随して「街区」ごとにまちづくり
車社会に対応した駐車場整備/賑わいを生み出すイベントと居住人口の増加策/日向市の中心市街地活性化のポイント/改正まちづくり三法後の取り組み
・第6章 一貫した政策と民間投資の呼び込み―青森市
青森市の中心市街地活性化の取り組みとその背景/小さな第一歩から大きなステップへ―パサージュ広場/複合的な機能を集約して集客「核」となった「アウガ」/「まちづくりあきんど隊」と商店街の役割/青森市の中心市街地活性化のポイント/改正まちづくり三法後の取り組み
・第7章 超大型店の郊外出店に街が結束―宮崎市
宮崎市の中心市街地活性化の取り組みとその背景/寿屋ビル再生への取り組みとDoまんなかモール/老舗百貨店「山形屋」の再生/宮崎市の中心市街地活性化のポイント
・第8章 イメージアップ戦略と回遊性強化による賑わいづくり―柏市
柏市の中心市街地活性化の取り組みとその背景/まちの「イメージアップ作戦」/若手育成塾「柏塾」(ストリート・ブレイカーズ)/「柏駅周辺イメージアップ推進協議会」と「新生ストリート・ブレイカーズ」/「かしわインフォメーションセンター(KIC)」と「まち歩きマップ」/若者のまちから大人のまちへ/柏市の中心市街地活性化のポイント/改正まちづくり三法後の取り組み
・終章 中心市街地の賑わい回復に向けての大切な視点
・おわりに
著者:横森豊雄、久場清弘、長坂泰之
出版社:学芸出版社
サイズ:A5
ページ数:224
発行年:2008.08
