町家再生の論理 創造的まちづくりへの方途
京都の町家再生は、単なる建物の保存・利用ではない。古さの中に宿る伝統や文化に新たな価値を見出し、創造の場を育み、分断されていた市民をつなぐ、まちづくりの転換だった。町家の良さを再発見した住み手、経済価値を見出した事業者、都市計画を変えた景観政策、町家を支えた市民活動に焦点をあて、まちの活性化を考える。
■目次
・序章 京町家との出会い
第1部 町家とその住民、誰が町家を守ってきたか─診察
・1章 町家の実像
・2章 町家の住民とその暮らし
・3章 町家と住民の多様性
第2部 なぜ京都は町家を残せないのか─診断
・4章 町家を守らない理由、住み続けにくい理由
・5章 町家という建物が維持できない理由─お出入大工の喪失
・6章 町家が残らないもう一つの理由─町家事業者の窮状
・7章 町家が残らない都市計画制度の問題
第3部 京町家再生の方途─治療と治癒
・8章 何が流れを変えたのか
・9章 町家の美しさを発見した人々
・10章 町家再生店舗を始めた事業者の実像
・11章 新景観政策を後押しした市民
・12章 町家の絆を再生した市民活動
・終章 京町家から明日が見える
著者:宗田好史
出版社:学芸出版社
サイズ:A5
ページ数:231
発行年:2009.02
