リアル・アノニマスデザイン ネットワーク時代の建築・デザイン・メディア
物と情報は溢れ、誰もがネットで自由に表現できる現在、建築家やデザイナーが「つくるべき」物とは何か。個性際立つ芸術作品?日常に馴染んだ実用品?その両方を同時に成し遂げたとされる20世紀の作家・柳宗理の言葉「アノニマスデザイン」を出発点に、32人のクリエイターが解釈を重ね、デザインの今日的役割を炙り出す。
■目次
・藤村龍至/建築家 まえがき:リアル・アノニマスの時代
・岡田栄造/デザインディレクター プロローグ:アノニマスデザインという問い
・デザイン
川崎和男/デザインディレクター アノニマスデザインと闘う
阿部雅世/デザイナー 感覚を鍛えるデザイン体操.子どもの想像力と創造力をつなぐ
清水久和/インダストリアルデザイナー 愛のバッドデザイン.感覚の原型をつくり出す
織咲誠/インターデザインアーティスト 関係性をつなぎ直す、統合の仕事
石井すみ子/工芸デザイナー 生まれて育つもの.素材と道具、料理と器
柳原照弘/デザイナー 受け継ぐこと、紡ぐこと.ファンクションとパッション、または機能と昨日。
西澤明洋/ブランディングデザイナー デザインと経営のハイブリッド.ブランディングデザインの手法
水野大二郎/デザイン研究者 問いとしてのデザイン.柔軟な未来の設計
久下玄/ストラテジスト/デザイナー/エンジニア イノベーションとは何か.領域横断の戦略
太刀川英輔/デザインアーキテクト 誰のものでもない、コレクティブデザイン
・建築・都市
蓑原敬/都市プランナー 都市の自生的秩序という幻想
難波和彦/建築家 前景から背景へのデザイン箱の家の試み
みかんぐみ/建築設計事務所 非作家性の時代に(再録)
西村浩/建築家 土木と建築のあいだ
貝島桃代/建築家 まちづくりを動かす言葉
乾久美子/建築家 新しい公共のための器─JR延岡駅舎の整備プロジェクト
満田衛資/構造家 構造設計と作家性
羽鳥達也/建築家 オープンソースとオープンプロセス「逃げ地図」開発プロジェクト
家成俊勝/建築家 インクルーシブ・アーキテクチャー
メジロスタジオ/建築設計事務所 カムフラージュ・アイデンティティ
・メディア
大山顕/フォトグラファー/ライター 私が土木構造物に惹かれる理由
渋谷慶一郎/音楽家 CDというメディアの葬送─音楽・マーケット・メディアをめぐる実験
松川昌平/建築家 ポリオニマス・デザイン─匿名性と顕名性の間としての多名性
猪子寿之/チームラボ代表 チームとストリート─新しいものは都市と集団から生まれる
徳山知永/プログラマー デザイン環境をプログラムする
スプツニ子!/アーティスト、濱野智史/情報環境研究者 ゴーストからヴィジョンを立ち上げる
梅沢和木/美術家 インターネットの風景を描く
東浩紀/思想家・作家 ソーシャルなアノニマスデザインの時代:作家という20世紀の錯覚
山崎泰寛/編集者 今、デザイナーはどこにいる?
著者:
出版社:学芸出版社
サイズ:四六
ページ数:256
発行年:2013.06
