
<迂回する経済>の都市論
企業が利益直結型の開発を追求する一方で、私たちは余白的共用空間に日常の豊かさを求める。経済と公共のジレンマに揺れる都市に、儲けに価値をおかない空間やサービスが最終的に利益をもたらすという逆説的思考=迂回する経済を実装しよう。再開発地、盛り場、郊外住宅地、学生街のフィールドサーベイから切りひらく新境地。
■目次
序章<直進する経済>から<迂回する経済>へ
I<第四の場所>のフィールド・サーベイ
1章 郊外住宅地の路上観察から
2章 人の流れの引き潮と反転する盛り場
3章 <第四の場所>の発見
4章 早稲田の学生街で探るパブリックライフの尺度
5章 動詞形として「場所」を捉える―「場所」から<場所する>へ
II <迂回する経済>の構想
6章 パブリックライフの死と生
7章 <直進する経済>と<迂回する経済>
8章 即自性/コンサマトリー
9章 再帰性/リフレキシビティ
10章 共立性/コンヴィヴィアリティ
III<迂回する経済>の実践
11章<迂回する経済>の実践の萌芽を辿る
12章 下北線路街
13章 早稲田大学キャンパスの反転
14章 東京の食の経験の地図
15章 私たちの「都市」が向かう先
終章 ひとまずの結びに
著者:吉江俊
出版社:学芸出版社
サイズ:四六
ページ数:288
発行年:2024.09