路地からのまちづくり
近代都市計画が否定してきた路地が、そのヒューマンなスケールゆえに生活空間として、また賑わいや設えの空間として注目されている。本書では、界隈の魅力を保全・再生しつつ、まちづくりに活かしている各地の取り組みを報告。路地の復権を目指し、保全に向けた法制度と、ネックとなる防災・交通問題の解決手法を提起する。
■目次
・序説
今なぜ路地なのか 西村幸夫
・第1部 路地の復権
1 つなぎとめる場としての路地/2 しつらえの路地の魅力―空間にあふれるもてなし文化のエキス/3 コミュニティの原風景―大阪で発見した濃密な路地の近所付き合い/4 路地は、どうしてできたか
・第2部 路地のまちづくり
路地の街の進化論/1 神楽坂―都心のどまん中の路地の文化と担い手の復権/2 谷中―路地と住まいの文化を活かす/3 向島―路地尊・会古路地・アートロジイ/4 十条―人のネットワークがつなぐ/5 祇園南―法が認めたコミュニティの防災力/6 空堀―HOPE計画事業により再生を目指す/7 法善寺横丁―連担制度で路地空間の再建を果たす/8 飯田―裏界線を活かすまちづくり/9 諏訪―協働による辻と小径景観づくり支援事業/10 大浜―歩いて暮らせるまちづくり/11 尾道―地域コンテンツによる「場所の力」の展開
・第3部 路地を活かすために
1 路地を活かしたまちづくりに向けて―制度活用の最新動向/2 路地の本質的防災論―路地を活かして減災を/3 路地からの防災まちづくり―現状を打破するための提案/4 路地を歩行者の快適空間にするために/5 路地まちづくりのネットワーク
・あとがき
著者:西村幸夫
出版社:学芸出版社
サイズ:A5
ページ数:269
発行年:2006.12
