新・都名所図会 京都のリアル・アーバニズム
住宅地に潜む古墳、駐車場に残された地蔵、元はプールだった疎水等、何気ない生活と歴史のレイヤーこそがこの街の面白さだ。江戸の都名所図会の手法を用いた83の図会からは、気候や地形、祭礼、条例、開発が複雑に絡まる街が見えてくる。生きた歴史都市として京都「らしさ」を捉え直す、地元民とマニアに贈る新感覚の街案内。
■目次
・はじめに
・1 積層する地形
1巨椋池ジャンクション/2浄土ビュー墓地/3前方後円住宅墳/4横たわる御土居
/5御土居稲荷/6御土居島/7御土居観覧席/8御土居上の宅地
/9聚楽第の堀跡/10桃山城滑り台/11北山丸太の乾燥小屋/12街区内の微かな断崖
論考1 素材と意匠の積層がつくる京都の「奥行き」―森田一弥
・2 盛衰する水
13純粋欄干/14疏水の水引/15疏水白川の立体交差/16白川の遊泳場/17街頭の名水
・3 大衆化する遊興地
18愛宕山遊園地の夢跡/19保津川スプラッシュマウンテン
/20芸能神社/21パスティーシュ・ターミナル/22嵐山の遊歩食堂
・4 賑わうキワ
23花街横の市場/24二条洛外の教習所/25新京極ゲーセンコンプレックス
/26新京極映画街の浪漫跡/27木屋町の川床と料理旅館/28五條楽園/29七条の金網街
・5 切断されるグリッド
30後院ブロードウェイ/31ヘタ地の洋館/32隅切り町家/33隅切放射状の市場跡
/34洋風仮面の切断町家/35三条京津線路跡の住宅.36ツイスト町家
/37マンションロードウェイ/38ペラペラ不動産
・6 定着する辻商い
39辻の銭湯/40辻の床屋/41辻の煙草屋/42辻のコンプレックス
・7 侵食するマンション
43十字架マンション/44街区突き抜けマンション/45屏風マンション/46侵食マンション
論考2 生き続ける都市 歴史都市には何が積み重なってきたのか?―魚谷繁礼
・8 京都を纏うビル
47土蔵ビル/48和洋分裂マンション/49横顔マンション/50町家張付ホテル/51格子壁ホテル
・9 使い倒される町家
52建具町家/53駐輪町家/54スカイ町家/55ガレージ長屋/56会館建築町家
・10 生き残る社寺
57錦天神/58菅大臣社/59五條天神宮/60立本寺/61跨がれ参道
62塞がれ参道/63アミューズメント寺/64癌封じ喫煙所/65置き去り門
・11 潜在する祭礼
66鬼門除け/67御旅所の土産店/68開閉式アーケード会所
/69マンション会所/70山鉾の礎石/71大文字の送り火
・12 流転する祠
72出逢い祠/73ビルトイン地蔵/74ヘタ地地蔵/75ロンリー地蔵
/76左官地蔵/77ラジオ灯籠/78校舎上の望火楼
・13 途切れなかった道
79六道の辻/80参道交差点/81新町クランク群/82鎮守杜ゴルフ場
/83東本願寺の押し出され道
論考3 京都の叙事詩を読む―塚本由晴
・歴史の積層図
・8つのキーワードで読む歴史の積層
・あとがき
著者:魚谷繁礼、森田一弥、塚本由晴
出版社:学芸出版社
サイズ:A5
ページ数:256
発行年:2026.09
