
中心のある家 建築家・阿部勤自邸の50年
411点の図面や写真等で辿る古びない家の軌跡。
1974年に竣工し50年目を迎える今も、「毎日発見がある」という<中心のある家>。建築家自身が竣工時の原形を活かしながら、空間をつくり、手入れし、住まい続けてきた。図面・スケッチ164点、撮り下ろし写真34点、記録写真などの関連資料213点で辿る、日々繰り返される小さな改良や成長する庭とまちの関係、古びない家の軌跡。
■目次
・はじめに
・アベキン邸の一日 藤塚光政
・対談 塚本由晴×阿部勤
1 着想
住まいの履歴 1938-1974
家を建てる:最初の設計案
内と外の組み合わせ:タイでの経験
中心の発見と二重の囲い:最終の設計案
2 空間構成
まちの原風景
十字路と4つの庭:配置計画と平面計画
低い立ち姿:断面計画
方形屋根と連続窓・壁の開口:エレベーション
私の家の顔:十字路・ファサード
垂れ壁とベンチで囲う:玄関・アプローチ
階段と高窓:玄関ホール
多視点の抜け:玄関ホール
吹抜けとモノリス:1階側廊
空っぽな中心:1階 中心の空間
二重の囲い:1階 中心の空間
外的な内・内的な外:ヌック・テラス
立体ワンルーム :ダイニング・キッチン・コージーコーナー
機能的な動線 :キッチン・パントリー
変化に富んだ居場所 :2階 階段・踊り場
混構造の窓辺:2階 連続窓の空間
鳥の巣のような安心感:2階 連続窓の空間
770mmの高さがつくる「奥」性:2階 中心の空間
二重の囲いから飛び出すサービス空間:2階 水まわり
150mm厚シングル配筋の壁:構造・施工
3 暮らしの空間と時間
1980:三人家族の日常と子どもの成長
1995:多目的な一人暮らし
2000:人とものの集う家:思い思いにくつろげる場所
2010:つくりながら食べる、話す:ペニンシュラキッチン
2030:これからの住みこなし
変化と普遍:掲載誌1975-2022
私のお気に入りのものたち
集い、食べること
一緒の時間:小さな社会を内包する
緑に埋もれた私の家
素材の手触り、光の陰影
「素形」を探す
column:原形としての<中心のある家>
・おわりに:いつも発見がある家
著者:阿部勤、藤塚光政
出版社:学芸出版社
サイズ:A4変
ページ数:140
発行年:2022.09