耐震総合安全指針2007 診断とその考え方
建築の専門家が、中高層の集合住宅およびオフィス・店舗などが大地震時に見舞われた際の、総合的耐震性を診断・評価するための指針。建物が地震による被害を受けた場合にも主要な機能が保持される、安全で、安心して住める建物となるべく診断・対策を講じた。構造にとどまらず、家具やエレベーター、防火・避難、マンションの管理にまで言及する。また、一般の人々にも地震災害のことが分かりやすいように、地震の強さを気象庁の震度階を用いて表した。
■目次
総論/建物の診断/建物の総合評価/管理体制と仕様車のコミュニティ能力診断/全体評価/検討に基づく対策
・第1章 はじめに
主旨/総合耐震性/想定地震とまちの災害/マンションの耐震性と対策/用語
・第2章 地震被害
地震国・日本/まちの被害・建物の被害/予防防災
・第3章 集合住宅の仕組み
集合住宅の形態/マンションの特徴/主要法規の耐震規定の概要
・第4章 構造体
構造分野で調査、診断すべき対象と評価方法/構造体で扱う耐震性と非構造部材・設備等で扱う耐震性の関連/構造体の変形と非構造部材/構造のグレードとランク付け/耐震性を判断する要素/破壊の仕方と程度/建物に加わる自身の強さ/耐震診断/耐震補強
・第5章 内外装材の耐震性
内外装材の耐震上の位置付け/内外装材の被害状況/内外装材の耐震設計の考え方/内外装材の耐震改修の方法および留意点/内外装材に関する設計基準の変遷/内外装材の耐震性能レベル/内外装材の部材別耐震性能
・第6章 建築設備
建築設備耐震安全設計・診断の必要性/建築設備耐震安全性の目標/建築設備の地震による被害の特徴、被害発生の要因と対策例/設備耐震計画・設計・施工上の基本的な考え方/床固定の設備機器耐震設計の例題/配管等の耐震措置/建築設備の耐震診断
・第7章 エレベーター
エレベーターの耐震診断/エレベーターの主要構造/エレベーターの耐震設計基準/耐震診断手順フロー/震度階との比較・エレベーターへの影響/エレベーターの復旧期間/エレベーターの総合評価/エレベーターの耐震改修措置/補足説明
・第8章 家具・什器
家具の転倒にほり発生する危険/家具の被害状況/画宇野転倒防止対策/家具・什器に関する耐震性の診断/家具の転倒・移動危険性チェック
・第9章 防火・非難
地震と防火・非難/避難安全性/住棟火災に対する安全性/周辺市街地からの類焼危険性/共同住宅の防火対策
・第10章 マンションの管理体制
マンション管理の特性/建物・設備の管理体制/所有者・居住者の管理体制/防災の取組み
・第11章 マンションの損害保険
マンションの損害保険とは/地震保険とは/地震保険を契約するには
・第12章 地震時の対応マニュアル
地震時の生活被害と非難生活/災害時におけるマンションでの住要求/居住者の安全意識、防災意識/集合住宅における自主防災対策/社会の防災力/地域の自主防災組織/安心なまちづくりに向けた情報/付録資料
・第13章 総合的耐震診断
調査より対策まで/簡易診断(STEP-1)/ハードの詳細診断(STEP-2)/ソフトの診断(STEP-2)/全体評価と対策
著者:NPO法人耐震総合安全機構
出版社:技報堂出版
サイズ:B5
ページ数:331
発行年:2007.06
