鋼構造建築物へのエネルギー法活用マニュアル
「エネルギーの釣合いに基づく耐震計算法」は、地震により構造物に入るエネルギーと構造物が吸収できるエネルギーの対比によって構造性能を評価しようとするものである。エネルギーの概念による評価では、限界耐力計算で導入された変形の概念と従来の許容応力度等計算での保有耐力とを併せて用い、構造物の耐震性を合理的に評価する。本書は、この計算法を鋼構造建築物に適用する場合に必要な技術的背景の理解と具体的計算における判断を養い実際の設計に進めるよう平易に解説したものである。
■目次
第I編 エネルギー法活用マニュアル
・1. エネルギーの釣合いに基づく耐震設計法の技術的背景と特徴
・2. 告示「エネルギーの釣合いに基づく耐震計算法」の概要
・3. ダンパーを有しない建物の耐震計算
・4. ダンパーを有する建物の耐震計算
・5. 計算方法に関わる補足と慣用技術
第II編 設計例
・1. ピロティ形式架構(鉄骨造4 階建て事務所ビル)
・2. 耐震ブレース架構(鉄骨造4 階建て事務所ビル)
・3. 許容応力度等計算とエネルギー法の比較(鉄骨造8 階建て事務所ビル)
・4. H 形鋼柱+ダンパー架構(鉄骨造8 階建て事務所ビル)
・5. 間柱型ダンパー架構(鉄骨造8 階建て事務所ビル)
・6. 連層ブレース架構(鉄骨造12 階建て事務所ビル)
・7. 偏芯ハ型+せん断パネル型ダンパー架構(鉄骨造12 階建て事務所ビル)
・8. 静的荷重増分解析によるエネルギー分布を用いる方法(鉄骨造12 階建て事務所ビル)
第III編 参考資料
・1. エネルギー吸収部材に関する技術データ
・2. エネルギー法をより有効に活用するための方法
・3. 将来に向けての提案(「ただし書き」における別の計算法の提案)
・4. 記号表
著者:建築研究所監
出版社:技報堂出版
サイズ:295×210
ページ数:444
発行年:2008.09
