未来を拓く新しい建築システム
時代とともに今後起こるであろう新たな社会のニーズの変化に適切に対処し得る建築物を提供するには、新たな技術や仕組みを前提とした革新的な建築システムの構築が急務である。本書は、早稲田大学建築学科の全教員が未来の建築システムの姿と仕組みの確立をめざして、先端的な研究活動を通じて生まれた数々の研究成果をまとめたもの。
■目次
・刊行にあたって 嘉納成男
・I 意識の変化が建築を変える
パーソナルコンピュータを利用した開放系技術の可能性 石山修武/開放系技術を主眼とする住宅商品の開発 石山修武/デザインする側の視点を変える、考え方を変えて見る 入江正之
・II コンピュータは建築をどう変えるか
建築プロセスの計画 嘉納成男/バーチャルで建設現場 嘉納成男/スクリプトによる形態生成 渡辺仁史/コープ住宅計画の空間イメージ共創システム 渡辺仁史/コンピュータ・デザイン・ツールがつくる新しい建築デザイン 古谷誠章・三浦丈典・平瀬有人/サウンドスケープと新しい建築デザイン 古谷誠章・三浦丈典・平瀬有人
・III 建築・都市の技術を見直す
未利用エネルギー利用と大深度地下インフラ 尾島俊雄/ヒートアイランド現象の解明と対策 尾島俊雄/建築のデジタル設計手法の研究 尾島俊雄/歴史的建築物の保存活用の防災計画 長谷見雄二/環境共生建築と煙制御の両立可能性 長谷見雄二/伝統木造は、本当に家事に弱いか? 長谷見雄二/住宅の長寿命化 小松幸夫/住宅のメンテナンス 小松幸夫/果実核廃棄物の有効利用 輿石直幸/木舞土壁に用いる壁土の性質 輿石直幸/次世代空調-タスク・アンビエント空間 田辺新一
・IV 地域形成の最前線
デザインシミュレーションゲームによる合意形成 佐藤滋/都市・地域構成原理の解読と環境デザイン 佐藤滋/景観まちづくりシミュレーションシステムの開発 後藤春彦/「共発的まちづくり」の考え方 後藤春彦
・V 構造設計の最前線
同定・モデリング・制御を融合したスマート耕造技術 西谷章/高減衰化による耐震構造法のパラダイム 曽田五月也/微動を用いた地盤構造の推定法 前田寿朗/非定常な模擬地震動の作成法 前田寿朗
・VI 古代遺跡に学ぶ
古代テーベ遺跡群における遺構の主軸構成 中川武/サンボー・プレイ・クックの遺跡群の測量と地理データの活用 中川武/古代石切場調査の現在 西本真一・遠藤孝治・吉村作治
・著者紹介
著者:早稲田大学建築学科「未来を拓く新しい建築システム」研究グループ
出版社:建築技術
サイズ:A5
ページ数:264
発行年:2006.01
