幕末下級武士の絵日記 その暮らしと住まいの風景を読む
幕末の下級武士、尾崎石城の書き記した絵日記には、石城の自宅、友人宅、そして寺と料亭などの様々な人びとの暮らしの風景が文章と挿絵で丹念に描かれている。本書は、この絵日記から下級武士たちの暮らしと住まいがどのようなものであったかを辿り、現代人が見失ってしまったものを再発見する。
■目次
・まえがき
・1章 石城の一週間
・2章 石城たちが暮らした城下町
・3章 自宅の風景
ふだんの食事/自宅の酒宴/酒宴料理の値段/さまざまな訪問客/行灯絵の制作/義弟進の情/進の出立と帰着/石城の書斎と書物/水仙と鶏と逍遙
・4章 友人宅の風景
1 下級武士の友人たち
親友の岡村宅/土屋宅で天下女色を論じる/土屋宅から岡村宅へ/岡村からの借金/岡村とさんま一尾/岡村宅の酒宴/岡村の病/土屋宅の愉快な酒宴/土屋宅の団らん/学問仲間の川の舎/川上宅の酒宴と赤犬
2 中級武士の友人たち
奥山宅の大黒天まつり/奥山養子の出立/奥山宅の酒宴/津田宅の引き移り/津田宅の福引/青山宅の豪華な酒宴/若林宅の座敷
・5章 中下級武士の住まい
武士の身分/中級武士の住まい/下級武士の住まい/武士の住まいのつくり方
・6章 寺の風景
大蔵寺/龍源寺/清善寺/長徳寺
・7章 料亭の風景
中屋/山本屋/四つ目屋/大利楼
・8章 世相と時代
男女の関係/情の心/時代の激動
・9章 ふたたび自宅の風景
自宅謹慎と見舞い客/師走と正月/江戸の母よりの手紙/やすらぎのひととき
・あとがき
著者:大岡敏昭
出版社:相模書房
サイズ:B6
ページ数:201
発行年:2007.05
