建築史論聚
日本建築の歴史的伝統を深く把握してこそ、新しい時代の建築を創造できるとした建築史学の泰斗・中村昌生氏(京都工芸繊維大学名誉教授)の喜寿を記念し、研究者たちがオリジナル論文を持ち寄る。寺社建築/茶室/建築生産史・都市史/近代建築についての15篇。
■目次
I 神社建築
中村伸夫 歴史的にみた多武峯十三重塔/高井昭 中世紀国造家の譲補の儀について/建部恭宣 浅間造本殿の特質/平井俊行 妙心寺大方丈の近世における使用方法について
II 茶室
谷晃 茶室における寄合性と結座性/中村利則 同朋能阿弥/日向進 「兼見卿記」を通してみた天正年間における社家・公家の数寄空間/池田俊彦 七事式制定期における数寄屋観/桐浴邦夫 刊行物にみる茶室近代化の黎明-本多錦吉郎・武田五一を通して/矢ヶ崎善太郎 建築家 藤井厚二の茶室と茶の湯
III 建築生産史・都市史
和田嘉宥 松江藩の作事と御大工について/岩波由佳 近世初期寺内町の様相について
IV 近代建築
山形政昭 大阪市中央公会堂の建築と意匠/梅宮弘光 思想としての乾式構造/川島洋一 瑞暉亭と北欧の近代建築
・思い出すままに 中村昌生
著者:中村昌生先生喜寿記念刊行会
出版社:思文閣出版
サイズ:A5
ページ数:559
発行年:2004.08
