近代京都研究
歴史都市・京都は、近代に大きく変わったまちであった。近代の京都には研究対象になる豊富な素材が無尽蔵にある。本書は、京都という都市をどのように相対化できるのか、普遍性と特殊性を射程に入れながら、近代史を中心に分野を超えた研究者たちが多数参加し切磋琢磨した京都大学人文科学研究所・共同研究「近代京都研究」の成果である。
■目次
Ⅰ 都市
都市改造の自治喪失の起源 1919年京都市区改正設計騒動の顛末
都市計画事業として実施された土地区画整理
地価分布からみた近代京都の地域構造
丹後加悦の縮緬産業と近代の町並み(日向進・京都工芸繊維大学教授)
II 風景
近代京都と桜の名所(高木博志・京都大学准教授)
近代における京都の史蹟名勝保存 史蹟名勝天然記念物保存法をめぐる京都の対応
「昔の東京」という京都イメージ─ 谷崎潤一郎の京都へのまなざし
御大典記念事業にみる観光振興主体の変遷
近代絵馬群へのまなざし 洛外村社と民俗・近代京都
III 文化
凋落と復興 近代能の場面
京都の初期博覧会における「古美術」
近代の茶の湯復興における茶室の安土桃山イメージ
IV 政治
北垣府政期の東本願寺 本山・政府要人・三井銀行の関係を中心に
京都府会と都市名望家 『京都府会志』を中心に
旧彦根藩士西村捨三における〈京都の祝祭〉、そして彦根
Ⅴ 学知
阿形精一と『平安通志』
京都帝大総長及び図書館長批判の顚末
田中緑紅の土俗学 『奇習と土俗』と二つの旅行
京大生と「学徒出陣」
京大国史の「民俗学」時代─西田直二郎、その〈文化史学〉の魅力と無力
おわりに
付論Ⅰ 京都市政史研究と近代京都イメージ論議
付論 II 古代京都イメージと近代
著者:
出版社:思文閣出版
サイズ:A5
ページ数:600
発行年:2008.08
