劇場の近代化 帝国劇場・築地小劇場・東京宝塚劇場
明治・大正・昭和初期における劇場の近代化に大きな影響を与えた3つの劇場、帝国劇場(明治44年開場)・築地小劇場(大正13年開場)・東京宝塚劇場(昭和9年開場)を取り上げ、当時のさまざまな言説、図版、写真、インタビューなどの資料を読み解き、西洋の劇場近代化過程とも比較しながら日本の劇場の近代化の特色を描きだす。
■目次
・序章
研究の背景・目的/官による「劇場改革」の意味/近代化のターニングポイントと
なった劇場/「演出」の分野が芽生えた近代/用語の定義/研究方法/既往の研究
・第1章 帝国劇場以前の歌舞伎劇場に見られる近代化
・明治期における新しい劇場建設の背景
・劇場建設地の変化/演劇改良会を発端とする新しい劇場建設への提言
・劇場空間
舞台空間/客席空間/楽屋空間/ホワイエ
・第2章 帝国劇場に見られる近代化
・舞台空間と舞台技術/客席空間/楽屋空間/ホワイエ
新しいジャンル・国産オペラの挫折/舞台照明における職能の発生
帝国劇場に向けられた評価
・第3章 築地小劇場に見られる近代化
・演劇人主導の劇場/設計者確定について
・舞台空間と舞台技術/客席空間/楽屋空間/ホワイエ
・劇団築地小劇場/演出家と舞台監督/舞台美術家
・第4章 東京宝塚劇場に見られる近代化
・東京における新しい興行会社の誕生/創造組織・宝塚音楽歌劇学校の創立
・舞台空間と舞台技術/客席空間/楽屋空間/ホワイエ
・第5章 帝国劇場・築地小劇場・東京宝塚劇場に見られる「劇場」の近代化
・西洋における劇場の近代化とアドルフ・アッピアの改革
・明治・大正・昭和初期における劇場建築の変化
・プロセニアムアーチに見る西洋近代劇場の導入
・西洋の近代劇場における運営システムの日本への移入と問題点
・終章
著者:永井聡子
出版社:思文閣出版
サイズ:A5
ページ数:215
発行年:2014.04
