都市に刻む軌跡　スケートボーダーのエスノグラフィー

秋葉原、池袋、新宿、土浦などでの多年にわたる参与観察により、文化的行為を媒介にして形成されたこの若年集団の軌跡へと迫る。表面的なスタイルや価値観のみを分析するのではなく、どのような都市空間管理の政治と交わり、いかなる生を経て何を費やして参加してきたのか、そして、その生き方の帰結には何があるのか、という全体を描きだすヴィヴィッドな都市エスノグラフィー。

■目次

序論　暗がりの律動、没頭する身体

第1章　都市下位文化集団の理論と方法

第2章　湧出するたまり場のポリティクス

第3章　身体に刻まれるストリートの快楽

第4章　集団内の役割と規範

第5章　獲得した場所に囲い込まれる行為

第6章　身体化された行為の帰結

結論　行為の集積と集団の軌道