死者たちの都市へ
戦場と化した現代都市の景観に、暴力の記憶と恐怖の淵源を探り当てる。イメージの慧眼、博覧強記、強靱な思考で、来たるべき都市論の言説空間を切り拓く「都市表象分析」の到達点。
■目次
・プロローグ
死者たちの都市へ 敷居の技法
・I 戦場としての都市
双子の死 パルチザン戦争の空間/砂漠のなかの砂漠 殺される大官たち/時を建てる WTC、ザクセンハウゼン、伊勢神宮/イメージの葬儀 コロッソスとしての記念碑/アメリカの二つの顔 暴力と恥辱の景観
・II 収容所としての都市
アウシュヴィッツからの呼びかけ 悪夢への目覚め/演劇と都市計画 生政治の時代のアンティゴネー/帝国と都市 方法の問題/ポリスの頽廃 亡霊的暴力批判論/ボナパルティズムの署名 都市クーデターの技術
・エピローグ
頽廃的都市のおもかげ ノスタルジックな形態学
著者:田中純
出版社:青土社
サイズ:四六
ページ数:304
発行年:2004.06
