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表象の多面体

セール価格 2,420円(税込)

メランコリーに彩られた現代。錯綜する現代が多面体なのか。虚無の未来を感知する特異の想像力が多面的なのか。その際立った美意識・思想によって熱烈な支持を得る美術家、カメラマン、建築家たちは、臨界点にある今日の欲望とメランコリーの気分とが充満する世界を、如何に表象したのか。二〇世紀芸術の核心に迫る。

■目次

・はじめに

・キーファーの七つの塔 「天の王宮」

ビコッカの塔/コンクリート/キーファーの思想的経歴/ラ・トゥーレットの影響/砂からコンクリートへ/象徴としての物質/カバラと廃墟/塔を作る/未来の廃墟

・マリオ・ジャコメッリの詩的世界

母なるセニガリア/二つの世界/詩的表現をもとめて/イタリアの小さな町 『スカンノ』 と記憶/『私には自分の顔を愛撫する手がない』 法衣の下の青春/生への願望、死への願望 老人ホスピスとルルド/大地あるいは風景/自分の死

・アヴェドンの肖像 ニューヨークのスノビスム

顔の写真/昔、奴隷であった男/殺人者の顔/人間の顔の発見/ノトの少年/コメディとしての歴史/プライヴェト・パンテオン/パンテオン・ナダールとのちがい/年長の芸術家たち/かつて力のあった人びと/ボルヘス、ベケット、ベーコン/同時代人たち/他者のなかへ/死にいく人間/父の写真

・波を上手く捉えるサーファー レム・コールハースの疾走

マンハッタニズム/ビッグネス/波を捉えるサーファー/レム・スタイル

著者:多木浩二

出版社:青土社

サイズ:A5

ページ数:150

発行年:2009.02