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陰影論 デザインの背後について

セール価格 2,090円(税込)

速度と効率最優先の資本主義とデザインが、自然と環境を廃墟へと導く。

運動/静止、強さ/弱さ、表層/深層と、見失われた微妙な空間に潜む[陰影]の豊かなダイナミズムを、デザインは捕捉・蘇生し、新たな社会を構築できるか。

■目次

オオウバユリの時間

1.弱さを聴く

 複製、増殖について/冬の林を歩く

 植物の[経済]と生活/段ボールの棺

2.表面積の哲学

 循環する[表面]が守るもの/都市の[成分]

 表面積が作る、人の街/そして、細部への通路

 影から[物体]へ/再び表面の力

3.擦過傷

 空の傷、ふと現れる事件/陰影が生まれる時

 経済、代謝/ボイスの呼吸

4.半諧調(ハーフトーン)を知る

 背景が始まる/環境の前面

 陰影の威力/音に触れ、紙を聴く

 ハーフトーンの知/ディスプレイと紙

5.影の運動

 デザインの[記録]と[運動]

6.明るい街

 描かれる光/仮想都市

 陰影のエコロジー/光の観察者

 標準・・・・・・の集落

7.消える形

 異色の日常空間/[識別]のハザードとは

 色と形、それぞれの・・/[標準]へ

8.触れる

 質感、妙なハヤリ/[見せる]の誕生

 [触れる]ゼロの隙間

9.Nowhere

 記憶の街/どこでもない・・ここ

 非・場所?/海の住所

 ガラスの街/真空のメディア

10.宗達から光琳へ

 光の場所/意匠への風穴

 風神雷神と光琳/芦野公昭談話「宗達の画業」

11.山水の時間

 水墨画 色彩の排除から/時間の絵画

12.諧調論

 陰影・・記憶の通路/風景の境界

 陰影の棲み家/細部へ

 何ものでもない印/[自立する点]たち

 メディアへ 二十世紀の点描/ターナーの近代

 デザインへ

13.眼の震え

 殺戮の経済学/虫の日

 背景へ/「循環」について

著者:戸田ツトム

出版社:青土社

サイズ:四六

ページ数:253

発行年:2012.02