
ひとりで暮らす、ひとりを支える フィンランド高齢者ケアのエスノグラフィー
風土、家族、地域、自由、記憶。5つの章から、フィンランドの高齢者介護のリアルを描き出す。親族介護者、ディアコニ、帰還担当官、メモリーコーディネイターなど、さまざまな人びとに支えられるケアの現場に、何を見いだすことができるのか。島嶼地域に暮らす独居高齢者を長年にわたり調査してきた気鋭の文化人類学者が、制度と実践の両面から「年老いていくこと」の本質をすくいとる。
■目次
第1章 風土
福祉と天気、岩礁海域
心変わりと空、群島町の天候‐世界
第2章 家族
北欧型福祉国家と家族、公的ケア、私的ケア
親族介護、ゆっくりと家族になっていく
第3章 地域
フィールドワークのはじまり、現場に入る
慈善、博愛、福祉、フィールドワーカーのホリズム
コミュニティという幻想
第4章 自由
独居する人びと、強い選択
新たな自由、古い自由、新たな自由
第5章 記憶
認知症と社会、記憶と文化
老いること、忘れること(覚えていること)
著者:高橋絵里
出版社:青土社
サイズ:B6
ページ数:261
発行年:2019.04