
ユーゲントシュティルからドイツ工作連盟へ
アーツ・アンド・クラフツ運動からバウハウスへ至る、モダンデザインの系譜に連なるドイツの美術工芸運動。本書では、19世紀末から20世紀初頭のドイツにおいて相次いで設立された「工房」によるデザイン運動に焦点を当てる。特にミュンヘン手工芸連合工房やドイツ工房などの代表的な工房を取り上げ、その具体的な活動を、理念、運営などの諸側面と教育の2つの観点から論じ、これらの工房がドイツ近代の美術工芸運動において、いかなる役割を果たしたのかを考察する。
■目次
・序章 世紀転換期ドイツにおける美術工芸の工房と教育
研究の目的
先行研究
本書の構成
・第1章 ミュンヘン手工芸連合工房
設立の経緯
会社沿革
万国博覧会への参加
ドイツ国内の展覧会への参加
ドイツ工作連盟との関わり
規格家具:パウルのシリーズ家具「タイプ家具」
まとめ
・第2章 ドイツ工房
会社沿革
万国博覧会への参加
ドイツ国内の展覧会への参加
ドイツ工作連盟との関わり
田園都市ヘレラウ
まとめ
・第3章 教育工房と美術工芸学校などにおける工房教育
ヴュルテンベルク王立美術工芸学校教育実験工房、シュトゥットガルト
ニュルンベルクのバイエルン産業博物館附属美術工芸マイスター・コース
応用自由美術教育実験アトリエ(デプシツ=シューレ)における教育と工房
ドイツ手工芸工房附属工芸専門学校および教育工房における教育
ドイツ工作連盟と美術産業に携わる後進の「教育」
まとめ
・結章
・あとがき
著者:針貝綾
出版社:九州大学出版会
サイズ:A5
ページ数:404
発行年:2017.09