
糸玉の近代 二〇世紀の造形史
「驚き」を内に秘める「歴史の糸玉」
絵画や彫刻のみならず、都市や建築、商品、衣服、版画、料理、サバイバル、手仕事装丁まで、造形性をともなう「モノ」にまつわる技術をその思想とともに解きほぐす。近代によって産み落とされ、置き去りにされたものに新たな光を当てる14の扉。
■目次
・序 ジャコモ・バッラの「家」
・第Ⅰ部 芸術 未来派の知覚
ローマ 革命の都市/教育の革命
動体写真という反証
ウンベルト・ボッチョーニの彫刻、ロベルト・ロンギのエクフラシス
・第II部 万博 うたかたの都市
ローマ万博の光と影 ジュゼッペ・ボッタイのまなざし
建築家アダルベルト・リベラの記憶
幻のなかの経験 ローマ万博の展示空間
・第III部 建築 後期モダニズムの消息
イタロ・カルヴィーノ『遠ざかる家』と戦後イタリア建築史
機能主義建築の臨界 後期モダニズムにおける人間的なるもの
「近代運動」のパリンプセスト トッレ・ヴェラスカとその建築論
・第IV部 技芸 かたちの声
横井庄一考 生存のためのデザイン
戸田ツトム考 夕まずめの眺め
中野裕介/パラモデル考 軽やかな遊びとしてイラストレーション
リュウ・リケツ考 Make the Print Tender
髙畑紗依考 閃のうつし
著者:鯖江秀樹
出版社:水声社
サイズ:A5
ページ数:324
発行年:2022.04