近世武家集団と都市・建築
近世初期の京都に展開された武家集団の居住の場の性格を解明することを通じて、近世武家集団の居住の特質について考察しようとするもの。第一章では、「社会集団の居住」という視点のもとに日本の近世都市を再考しながら、本書の視点・目的・方法及び対象について述べた。第二章では、戦後の武家地・武家屋敷研究の研究史を詳述した。第三章では、京都の武家屋敷は「宿」なる類型の屋敷として把握可能であるとの仮説を検証した。第四章は、近世中期以降の京都で上層町人の屋敷として確認される「町奥型屋敷」-正方形街区の中心部に庭園・茶室・数奇屋風書院がセットとなって配された風雅な屋敷-を取上げた。
著者:藤川昌樹
出版社:中央公論美術出版
サイズ:A5
ページ数:294
発行年:2002.02
